Interview
Yasumasa Morimura

森村泰昌展「『私』の創世記」インタヴュー「セルフポートレイトのその前」

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Interview Yasumasa Morimura

―今回は写真作品のほかに映像作品も展示されています。その中でも「星男」は2F・MEMの展示室のほか、1Fのブックショップでもブラウン管のテレビに映し出されていますね。

森村:この作品はマン・レイのプライベートな実験映画や1960年代の日本の実験映画に触発されて作ったものです。学生の頃の私はそういった映画の、わざと画面を荒らしてざらざらした質感にしたり、コマを飛ばしたりするような作りに惹かれていました。

Interview Yasumasa Morimura

―街中を歩き回る「星男」では、周囲の人々から好奇の眼差しで見られています。

森村:1960年代に、突然何かの行動を始めることで不穏な空気を生み出し、撹乱させる「ハプニング」という表現形態が流行しました。「星男」を作った1990年はバブル経済の最盛期で、60年代的な感覚はすでに失われていた頃です。私はそこに、かつてのハプニング的な感覚を持ち込みたいと思ったんです。

―これら映像作品も含めて、約30年前の作品をいまご覧になってどう思われますか。

森村:いま見ると確かに画質はよくないけれど、だからといってダメだとは思いません。当時の雰囲気や時代感覚が現れていますし、アナログなのでネガフィルムに埃がついてそれがプリントされたりしているのも面白い。昔はそういったシミみたいなものはスポットという修正液のようなものを塗って修正していました。それが触覚的なざらつきになるのもよかったですね。いまのデジタル写真ではもちろん埃などはつかないので、つるっとした感覚になる。

国立国際美術館での個展では先へ先へと進むにつれて逆戻りというか、過去とか子供時代に戻るような感じがしました。先へ進んで行ったら自分の子供時代が見えた、そんな構造だったんです。先へ進むことと過去を振り返ることは結局同じことなんだなあ、とも思いました。それが今回のこの展覧会とつながっているような気がしますね。

タイトル

森村泰昌展「私」の創世記

会期

【第1部】
「卓上の都市」3F・MEM
前期:2016年9月2日(金)~10月2日(日)/後期:2016年10月4日(火)~11月6日(日)

【第2部】
「彷徨える星男」2F・MEM
2016年9月2日(金)~10月2日(日)

【第3部】
「銀幕からの便り」B1F・NADiff Gallery
2016年9月2日(金)~10月10日(月・祝)

会場

NADiff A/P/A/R/T

時間

12:00~20:00

休廊日

月曜(祝日の場合は翌日休廊)

URL

http://www.nadiff.com/?p=2334

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