中平卓馬、最後の新作写真集『沖縄』

中平卓馬写真集『沖縄』が、RAT HOLE GALLERYより刊行。

07 July 2017

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© Gen Nakahira / Rat Hole Gallery

中平卓馬は、戦後日本において最もラディカルな写真実践を貫いた写真家。1960年代より制作と批評を両輪とする活動を展開し、日本の現代写真に与えた影響は大きい。1977年、病により記憶の多くを失うも、沖縄での撮影をきっかけに復帰を果たし、晩年まで尖鋭的な作品を発表し続けた。

本書『沖縄』は、最晩年の4度にわたる沖縄行で撮影された写真をもとに構成され、中平にとって沖縄は「日本」という中央主権的国家の歴史と現在を穿つトポスであり、記憶喪失後に写真家としてカムバックを果たすきっかけとなった土地でもある。2002年の写真集『hysteric Six Nakahira Takuma』(ヒステリックグラマー)や2003年の「中平卓馬展 原点復帰−横浜」(横浜美術館)によって広く知られることとなった、カラー・ポジフィルムで事物を透明な把握のもと縦構図で写し取る後期のスタイルは、沖縄との出会いによって獲得されたもの。

中平本人が携わった写真集という意味では、本書は最後の新作写真集。記憶喪失を抱えながらも自らの生と格闘する中で生み出された中平の写真は、現実よりも常に鮮やかで、日常のまどろんだ意識を起き上がらせるかのような輝きを放ち続けている。

タイトル

『沖縄』

出版社

RAT HOLE GALLERY

価格

4,000円+tax

発行年月

2017年6月30日(金)

仕様

ハードカバー/294mm×222mm/58ページ

URL

http://www.ratholegallerybooks.com/goods_ja_jpy_123.html

© Gen Nakahira / Rat Hole Gallery

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