LUMIX MEETS BEYOND 2020
BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS #5 TOKYO

過去最高の来場者数となった東京展レポート

AREA

東京

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IMA gallery

左は山谷佑介、右は白井晴幸による展示

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今年は、「ポストトゥルース時代のポートレイト」というテーマのもと、それぞれの作家の視点によって現代におけるポートレイトが探求された。

平澤賢治による展示風景

平澤賢治による展示風景

会場外からも目を引く、色鮮やかな作品は平澤賢治の「PLAY FACE」。サーモグラフィカメラを使い人のさまざまな表情を写したもので、感情が色となって表れている。一方でサーモグラフィの対象温度数値を記述した「FIGURE」は、数字によってポートレイトが浮かび上がり、まったく異なる抽象的な表現に昇華させている。ひときわ目を引く大型の作品は、菅野恒平による彼自身のアイデンティティを被写体に投影したインナーセルフポートレイトの数々。普段は見えない撮影者自身のアイデンティティについて考えさせられる。矢島陽介の「anonymous works」は、「BEYOND 2020」のメインビジュアルにもなった顔の見えないポートレイト。遠近感の失われた背景と相まって、宙づりになった人と場所の関係性を浮き彫りにしている。

左は菅野恒平、右は矢島陽介の展示風景

左は菅野恒平、右は矢島陽介の展示風景

すぐ横にあるのは、一転して妖しい色を放つ街を写した山谷佑介の「Into the Light」。乾いた街の表情の中にも生を感じ取りたいという山谷のささやかな欲望が、赤外線カメラを使用することで美しく表現されている。白井晴幸の「インビジブルマン」に映るのは、異郷の地の住民を想起させる全身ペイントの奇妙な男。闇に包まれた森の中に光るその男は、SF的でありながらも実在して写真の中に生きているという事実を突き付けられ、考えさせられる。最後に待つドローイングとスケッチ、写真による複雑な構成の展示は上田順平の「Picture of My Life」。彼の父による絵や家族写真、そして上田自身が撮った今の家族写真が並び、上田によって組み立てられることで、家族の愛あるまなざしがそこに溢れているようだった。

上田順平による展示風景

上田順平による展示風景

会期中の来場者は述べ2,000人を数えた。六者六様の作品は大勢の観客たちに、いまを生きる中でそれぞれが真実を見つけようとすることの強さを教えてくれたのではないか。

▼パリ展
会期

2017年11月3日(金)~11月19日(日)
*PhotoSaintGermainの一環として開催

会場

Galerie Nicolas Deman(フランス)

時間

11:00~19:00

URL

http://beyond2020.jp/

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