IMA 2020 Spring Vol.31

特集:横田大輔、増幅する写真の細胞

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デジタル化とソーシャルメディアの台頭によって、2000年代以降、写真界は大きな変革期を迎えた。技法の多様化とともに新しい才能が次々に開花する中で、写真集ブームと日本写真への再評価が巻き起こった。そうした時代背景に後押しされるかのように日本写真の文脈を汲む新世代の写真家として、瞬く間に寵児となった横田大輔。アナログとデジタルを融合した独自の技法を身にまとい、膨大な数の写真集を休む間もなく排出し、その作品も平面から大規模なインスタレーションへと変容しながら写真史に痕跡を残し続けている。ひたすらに写真の原理を探求するそのスタイルは、これからどこへ向かうのか――。無限に増幅し続ける横田の写真から、まだまだ目が離せない。

PRICE:2,500円+tax

Contents

「カルティエ 時の結晶」展 時代を切り開くデザインへのビジョン

横田大輔、増幅する写真の細胞

最新作「Room / North」
横田大輔 インタヴュー
破壊と蘇生を繰り返す実験室からの展望

横田大輔作品アーカイヴ
「Back Yard」「site / cloud」「Vertigo」「垂乳根」「Color Photographs」「Matter」

後藤繁雄インタヴュー 現実を映すハーフミラーとしての写真
第二章 文=マーク・フューステル
それが「場」であれば 文=若林 恵
隔靴掻痒から生まれる写真の奥行き 対談 ロバート キャンベル×横田大輔
メディアのあり方をアップデートする 対談 山口一郎×横田大輔
経験のメタファーとしての写真 文=大池惣太郎

写真集で振り返る、横田大輔の実験の軌跡

横田大輔のインスピレーション源

STEP OUT! vol.27 安藤瑠美

追悼 須田一政
須田一政未発表作品
鈴木一誌/鈴木理策/アマンダ・マドックス
須田一政の言葉
7冊の写真集から読み解く写真家のまなざし 談=長澤章生
須田良子インタヴュー 夫としての、須田一政
須田塾のこと 談=大坪晶

GINZA MAISON HERMES by YOSHINORI MIZUTANI

連載
TOKYO and ME vol.13 ヴァサンタ・ヨガナンタン
Catch Up 世界の写真ニュース
Collector’s Eye vol.4 ハンナ・ダラビ
How They Are Made 新しい写真が生まれる現場 vol.19 シャンタル・レンズ

Selected Articles

  • 横田大輔最新作「Room / North」

    横田大輔最新作「Room / North」

    今号のために撮り下ろしを含む未発表作「Room / North」を一挙公開。近年横田が定期的に訪れている都内のラブホテルと、北海道の滝上町近辺の風景を組み合わせた意欲作。時間が堆積する二つの場を組み合わせることで、目に見えない時間が立ち現れる。

  • Selected Works of Daisuke Yokota

    Selected Works of Daisuke Yokota

    初期の出世作「Back Yard」(2011年)から、近作「Matter」(2014年〜)まで、横田の核となる6シリーズを紹介。彼の作品の特徴のひとつが、元のイメージを繰り返し加工し、異なるシリーズで反復して用いること。アーカイブを辿りなら横田の思考が変遷する過程を遡る。

  • 写真集で振り返る、横田大輔の実験の軌跡

    写真集で振り返る、
    横田大輔の実験の軌跡

    写真表現を拡張し続けるさまざまな実験の過程や成果を、これまでに出版してきた膨大な写真集を軸にひも解く。横田の活動のキャリア初期から、過渡期、そして現在に至るまで、関係者のインタビューを交え、詳細に振り返る。

  • 追悼 須田一政

    追悼 須田一政

    2019年、日本写真界に多大な功績を残した須田一政がこの世を去った。多くの後継に影響を与え、最後まで写真に生きた巨星の偉業を、親交のあった人たちが振り返る。1970年代に撮られた須田の未発表作品も16ページにわたって掲載。

Contributors

Vasantha Yogananthan

Daisuke Yokota

Rumi Ando

Issei Suda

Yoshinori Mizutani

Chantal Rens

2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。

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