「東松照明 ―長崎―」展、50年にわたり撮影した350点を展示

戦後日本を代表する写真家・東松照明が50年にわたり撮影を続けた長崎。広島と同様に原子野となった街の再生を歴史や風土に迫る視点で切り取った、およそ350点の作品を紹介。

EXHIBITION

06 May 2016

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ピンコロの石畳 麹屋町

《ピンコロの石畳 麹屋町》2000年
© Shomei Tomatsu – INTERFACE 長崎県美術館蔵 

東松は名古屋市に生まれ、愛知大学を卒業後上京し岩波写真文庫のスタッフとなり、数年後に独立。1959年に奈良原一高や細江英公らと写真家集団「VIVO」を設立。社会を鋭く見つめることで独自の表現方法を追求し、中平卓馬や森山大道など次世代の写真家に強い影響を与えてきた。

1961年に初めて長崎を訪れ撮影を行い、土門拳らとの共著『hiroshima-nagasaki document 1961』を刊行。原爆の残した爪痕の深さや被爆者の苦しみに大きな衝撃を受け、その後何度も長崎に足を運ぶことになり、1966年には『〈11時02分〉NAGASAKI』としてまとめた。一方で、長年続けてきた国内の米軍基地の撮影をきっかけに沖縄へわたり、沖縄の島々や東南アジア各地を撮影し、代表作『太陽の鉛筆』(1975)を出版。この時期を境に、作品はモノクロームからカラーへと転換していく。

1998年には長崎へ移り住み、同世代の被爆者と「伴走」するまなざしを持ちながら、長崎各地を歩き、多様な歴史と文化が入り交じる表情豊かな町並み、自然、人々や動物のユーモラスな仕草、長崎を象徴する祭事などを重層的にとらえた。モノクロ作品では計算し尽くされた構図と陰影から沸き立つような力強さがあらわれ、色鮮やかなカラー作品からは細部の質感や手触りまでも感じ取れるかのよう。撮影した年や場所、テーマにとらわれず構成される「群写真」あるいは「曼荼羅」と呼ばれるスタイルによって、社会性と芸術性が時空を超えて共存する圧倒的な世界は、作品の前に立つわたしたちに多くのことを語りかけてくるだろう。

会期

2016年5月28日(土)〜7月18日(月)

会場

広島市現代美術館

時間

10:00〜17:00(入場は閉館の30分前まで)

休館日

月曜(7月18日は開館)

観覧料

【一般】1,030(820)円【大学生】720(620)円【高校生・65歳以上】510(410)円【中学生以下】無料
*( )内は前売り及び30名以上の団体料金

URL

https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/shomei_tomatsu/

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