05 September 2024

5回目を迎えるPHOTO MIYOTAでニコンフォトコンテストの展示を開催!

05 September 2024

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すっかりお馴染みとなった浅間国際フォトフェスティバルPHOTO MIYOTA。長野県浅間山麓の御代田町で毎年開催され、5回目となる今年は「写真の中の記憶」のテーマの下、世界中から17作家200点余りの写真が一堂に会した。今年も観客は緑の中を散策しながら、思い思いの写真鑑賞体験を楽しんでいる。注目のひとつはニコンフォトコンテスト入賞作品の展示だ。

ニコンはカメラブランドでもあるが、映像文化の発展への貢献を目的として、グローバルな写真と動画のコンテスト「ニコンフォトコンテスト」を開催していることでも知られている。その歴史が1969年からと聞くと、55年続けられていることにはあらためて驚きと敬意を感じずにはいられないのではないだろうか。

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2018-2019一般部門受賞作品 単写真銅賞 劉 奕(Yi Liu)(中国)「各有一“担”(それぞれ「背負う」もの)」

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今回は、近年、さまざまな部門の賞に輝いた歴代の受賞者たちの作品から、PHOTO MIYOTAのテーマ「写真の中の記憶」にマッチした作品が選ばれ、展示されている。グローバルな写真コンテストらしくフランス、中国、日本と国籍も多様、また被写体や表現の豊かさにも引き込まれる。1点だけで表現される作品あり、連作あり、普段あまり屋外で展示されることがないだけに、太陽の下での鑑賞体験は作品にも新しい見え方を与えているようで、来場者たちは1点1点時間をかけて丁寧に鑑賞しているのが印象的だ。

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2022-2023 写真部門受賞作品(組み写真カテゴリー)奨励賞 Tiago Magalhães(ブラジル)「A love that doesn’t fit in bed (ベッドに収まりきらない愛)」

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「写真と動画を通して、大切な物語を伝えていくコンテスト」と銘打っているだけあって、どの作品もコンセプトやテーマ、写真表現のどれもがナラティブな魅力に満ちている。社会問題に向き合ったもの、人の普遍的な真理に迫ったものなど、いずれも骨太な傑作揃いで、シリアスな作品もあれば、ユーモアやウィットに富んだ作品もあって、その幅の広さと層の厚さが実感できるだろう。

6枚の大型のボードの両面に展示された作品の最後の一枚では、動画部門の受賞作品の紹介もされている。近年、撮影人口の増えている動画部門には力を入れているというが、サムネイルを見るだけでも力作揃いであることがわかる。

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2024-2015年受賞作品写真部門グランプリ Katsuhiro Noguchi(日本)「福島の花」

「世界中の写真・動画を愛する人々が、プロフェッショナルとアマチュアの枠を超えて交流できる場を提供し、映像文化の発展に貢献すること」というコンテストの目的が、大型展示を通してリアルに伝わってくる。
表現者にとっては、評価されることと同時に表現の場があることが最大の喜びだろう。コンテストでプロの目を通して選ばれ、権威ある賞を授けられ、さらに写真フェスティバルというオフィシャルな場で多くの観客に届けられることは、キャリアを飛躍させる大きなチャンスでもある。

日本発でこのような写真コンテストが半世紀以上もの間、続けられてきたことには誇りを感じる。

ニコンフォトコンテストは2年に一度のビエンナーレ開催。2024-2025年度の回はニコンフィルム&フォトコンテストと名前を変え、開催が決定している。IMA onlineに集う若き写真家や写真ファンはぜひ振るって参加して欲しい。
https://www.instagram.com/nikonphotocontest/

浅間国際フォトフェスティバルは9月16日(日)まで開催。

タイトル
浅間国際フォトフェスティバル2024 PHOTO MIYOTA
会期
~2024年9月16日(日)
場所
MMoP(モップ)周辺(〒389-0207 長野県北佐久郡御代田町馬瀬口1794-1)
時間
10:00~17:00(屋内展示は最終入場16:30まで)
定休日

水曜日(屋外展示は観覧可能)

料金

1000円(一部建物のみ有料、中学生以下無料)

URL

https://asamaphotofes.jp/miyota/

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