本能のままに涙する子どもたちの姿をとらえる、
横浪修写真展「Wild Children」

写真家・横浪修の写真展「Wild Children」が3月1日（火）までBOOK AND SONSで開催中。

ファッション誌や広告を中心に活躍する一方で、自身の作品制作も意欲的に行ってきた横浪。同じ条件下で子どもを被写体とした「100Children」シリーズは長年に渡り撮り続けており、これまでに写真集『100Children』（2009年）、『1000Children』（2014年）、『PRIMAL』（2019年）を出版している。同シリーズの新作となる『Wild Children』は、約1歳から3歳までの子どもたちの泣き顔に表れる、感情が爆発したエネルギッシュな姿を切り取った。横浪は、これまでのシリーズでは泣き止まない子の撮影は諦めてきたが、今回はあえて涙を流し泣く様子にフォーカスを当てたという。子どもたちは撮影現場という慣れない環境下で湧き上がる戸惑いや恐れを、隠すことなく等身大で表現している。

本展では、写真集『Wild Children』の作品と未収録のカットも含めた約25点を展示するほか、『100Children』、『1000Children』にて撮影した子どもたちの数年後の姿をとらえた「After Children」の映像作品も公開予定。子どもたちのまっすぐな表情からは、これこそが人間本来の野生的な姿なのだと、観る者に教えてくれるだろう。それぞれの個性の魅力が溢れる作品を、ぜひプリントで見てみて欲しい。