Photobooks of the Month

書店員がピックアップする9月のおすすめ写真集【Shelf編】

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東京都

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東京には、個性的なセレクトが光るブックショップが数多く点在する。その中で、アートに力を入れる大型書店や個性的なアートブックやZINEを扱うインディペンデントブックショップなど、写真集を扱う4店舗の書店員が、毎月おすすめの写真集を3冊ずつピックアップ。

セレクト・文=森屋恵美(Shelfオーナー)

夜明けや日没頃のわずかな光のもと長時間露光によって撮影されるマイケル・ケンナの風景写真は、人の目で一瞥しただけではとらえることのできない場所の気配や空気感を作品の中に吹き込む。ケンナが魅了され最新刊の写真の舞台となったイタリア中部のアブルッツォは、多種多様な動植物が生息するヨーロッパ屈指の豊かな自然と雄大な山々に恵まれ、さらに中世の遺跡や古くからの農法残す地域でもある。美しい風景のなかに古い記憶や歴史、古からつながる時間までもを感じ取ることができる。

タイトル

マイケル・ケンナ『Abruzzo』

出版社

出版協同社

価格

9,074円+tax

発行年

2017年

仕様

ハードカバー・クロス装・スリップケース付き/340mm×320mm/80ページ

URL

http://shelf.shop-pro.jp/?pid=119309471

1975年のニュートポグラフィクス展(ジョージ・イーストマン・ハウス国際写真美術館)にルイス・ボルツやヘンリー・ウェッセルとともに参加したロバート・アダムスは、60年代に写真を撮り始めて以来一貫してアメリカ西部を舞台に写真を撮り続けている。70年代は『The New West』に代表される郊外化により変容した町の風景を撮影していたが、 近年は山や林などの自然環境をテーマとした作品を数多く残している。最新刊となる本書はオレゴンの自宅近くの森を歩きながら撮ったシリーズで、手を加えない植物が作り出す風景を木洩れ日による陰影で繊細に写し取っている。

タイトル

ロバート・アダムス『An Old Forest Road』

出版社

Verlag der Buchhandlung Walther König

価格

6,900円+tax(輸入書籍につき円価は変動)

発行年

2017年

仕様

ハードカバー/260mm×200mm/72ページ

URL

http://shelf.shop-pro.jp/?pid=122246552

この夏イタリアでエリック・ケッセルスの過去20年の仕事を展示した展覧会が開催されたのに合わせて出版された本。オランダの広告代理店ケッセルスクライマーの設立者にして写真キュレーター、そして何より写真ファンの間ではファウンド・フォトを使ったさまざまな写真集のエディターかつ出版人として知られるエリック・ケッセルスがこれまでに出版した本をピックアップして、数ページずつを合本したような作りになっている。特に『in almost every picture』シリーズは1から14までいまは絶版のものも入っているので買い逃して心残りがある方はぜひどうぞ。

タイトル

エリック・ケッセルス『Erik Kessels: The Many Lives of Erik Kessels』

出版社

Aperture

価格

9,100円+tax(輸入書籍につき円価は変動)

発行年

2017年

仕様

ハードカバー/220mm×140mm/576ページ

URL

http://shelf.shop-pro.jp/?pid=115073284

Shelf
外苑前にあるブックショップ。写真集を中心とした洋書を専門に取り扱っており、店内には希少な本から絶版書までさまざまなジャンルの写真集が所狭しと並べられている。

〒150-0001
東京都渋谷区神宮前3-7-4
tel / fax: 03-3405-7889
http://www.shelf.ne.jp/