小森はるか+瀬尾夏美による映画『二重のまち/交代地のうたを編む』が2月27日(土)より、ポレポレ東中野と東京都写真美術館ホールにて公開される。
映像作家の小森はるかと画家で作家の瀬尾夏美は、2011年4月にボランティアとして東北沿岸地域を訪れたことをきっかけに活動を始めたアートユニット。2012年からは岩手県陸前高田を拠点に、そこに住む人々の語りや暮らし、風景の記録をテーマに制作を続けている。
『二重のまち/交代地のうたを編む』は、小森はるか+瀬尾夏美が試みたひとつのプロジェクトをまとめたドキュメンタリー映画。実際にその場で震災を経験しておらず、当時はまだ子どもだったという4人の旅人。彼らは陸前高田を舞台とした15日間の滞在型ワークショップの中で、土地の風景に身を置き、街を歩き人々の声に耳を傾ける。そして旅人は、瀬尾が手掛けたこの街の物語『二重のまち』(実在の陸前高田の人たちをモデルにし、復興が進んだ新しい街で暮らす2031年の人々の姿を描いた物語。春夏秋冬の四章から構成されている)で描かれていた実在のモデルたちに出会い、さらに対話を重ねていく。そうして聞いた話を旅人自身の身体と言葉で誰かに向かって語り直すことで、経験したことのないことが経験となり、小さな継承が始まっていく。
ある出来事を体験した人たちがそれを誰かに伝えようとして語り、聞いた人はそれをまた別の人に語る。そのやりとりの連鎖は、遠くに続く未来へ記憶を繋いでいくことができるだろうか。今年で東日本大震災から10年が経ついま、本作を見て感じたことを誰かに語ってみて欲しい。
タイトル | 『二重のまち/交代地のうたを編む』 |
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公開 | 2021年2月27日(土) |
会場 | ポレポレ東中野、東京都写真美術館ホールにてロードショーほか全国順次公開 |
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