京都市京セラ美術館で開催中の展覧会「森村泰昌:ワタシの迷宮劇場」では、これまでほとんど発表されることのなかった、1986年から撮りためている秘蔵のインスタント写真約800枚を中心に、35年余り継続されてきた私的世界の全貌を公開する初の試みとなる。何者かになり変わることで自己を解体し、一個人における複数の顔を露呈する森村の表現は、スマートフォンの進化やSNSの普及によって身近になった「自撮り」と共通しながらも、決定的に異なる面を持っている。そこには、自己への透徹した眼差しと、一人の人間が複数の存在として生きていくことへの圧倒的な肯定を見ることができます。コロナ禍において、あらためて自身の制作の原点に立ち返ることでこれからを模索する、森村の現在を提示する展覧会となっている。
本書は展覧会の核となる秘蔵のインスタント写真から成る一冊。森村自身が「ポラは私にとって、鏡を超えた鏡だとさえ言えるだろう」と言い表す、作品制作の過程で生まれたこれらのインスタント写真を作品集としてまとめ上げ、272ページのボリュームで、出品されている約800枚ものインスタント写真が全て収録されている。装丁には展覧会に使われているカーテンの色をイメージした布を表紙に用いた決定保存版。また京都市京セラ美術館の展覧会場では限定10セットでインスタント写真付き特装版も販売中。
タイトル | 『ワタシの迷宮劇場』 |
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デザイン | 森大志郎・小池俊起 |
出版年 | 2022年4月中旬 |
価格 | 5,500円+tax |
仕様 | 布貼りハードカバー/307mm×227mm/272ページ |
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特装版 | インスタント写真付き特装版 |
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内容 | 額装インスタント写真作品1点(すべてユニークピース)、作品集『ワタシの迷宮劇場』(作家サイン本)1冊 |
価格 | 各330,000円(税込) |
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