ルース・ファン・ビークの展覧会が、
2023年10月にオープンしたVAGUE KOBEにて開催中

オランダを拠点に活動するアーティスト、ルース・ファン・ビークの展覧会が兵庫県、神戸にあるVAGUE KOBEで2024年2月26日まで開催中。

ルースは、雑誌や書籍などのファウンドフォトを切り貼りしたり、彩色することで、元の文脈から切り離し、イメージを再構築するアーティストだ。2023年には作品集『The Oldest Thing』を刊行。本書は作家が15歳のときに亡くなった母親が残した3冊のバインダーにインスパイアされている。そこには丁寧にコピーされたレシピと写真が貼り付けられていた。ルースは全てを学びきれなかったという母親との暖かな記憶を、不完全さを残しながら作品に落とし込んでいる。

本展では、昨年末に恵比寿のPOSTで展示していた作品に加えて、ルース自身が今回のためにセレクトした特別な作品も展示している。さらに、同じオランダ出身のデザイナー、カースティ・ヴァン・ノートによるさまざまな廃棄物を利用して制作されたプロダクトが展示販売も開催されるほか、会期中はPOSTのキュレーションによるPOP-UPスペース「POST in VAGUE」が設置され、アート、デザイン、建築、写真などにまつわる書籍を手に取ることができる。会場となるVAGUE KOBEはデザイナーの柳原照弘が世界と日本をつなぐための国内拠点として2023年にオープンしたばかり。クリエイティビティ溢れる洗練されたギャラリー空間で、美しい色合いとユニークな形で表現される彼女の世界観に触れてみよう。