中井菜央の写真展「繡(しゅう)」が小伝馬町・Roonee 247で12月3日(月)から開催される。
本作品は9年前、中井の祖母のアルツハイマーをきっかけに始まった。記憶をすべて失った祖母の姿は、中井に「ポートレートとは何か」を再考するきっかけになった。中井は人も物も、個として存在するという点では同じととらえ、まずその「個の存在」をポートレートにした。個の存在は関わりあって、風景や光景となるが、その「関わり」もポートレートにしていった。
タイトルの「繡(しゅう)」はそれら写真一枚一枚を指す言葉なのではなく、それら全体が象徴する物を表した言葉。「個の存在」は「関わり」という結び目によって糸となり、時間という布地に縦横無尽に張り巡らされている。それが世界なのだと中井はいう。
本展では、“ポートレート”作品約40点展示。会場内では同名写真集も先行発売されるほか、会期初日には赤々舎代表・姫野希美、12月7日(金)にはインディペンデントキュレーター・菅沼比呂志、続く12月8日(土)には写真家・赤城耕一とのトークイベントがそれぞれ催される。
タイトル | 「繡(しゅう)」 |
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会期 | 2018年12月3日(月)~12月9日(日) |
会場 | Roonee 247(東京都) |
時間 | 12:00~19:00(最終日は18:00まで) |
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2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。