喜多村みか個展「TOPOS」が高田馬場・Alt_Mediumで10月31日(木)から開催される。
喜多村は主にスナップショットという技法を使用し、非常に身近でありながら少し距離感がある、どこともいえない世界を切り取る写真家。今回発表される「TOPOS」は「VOCA展2019 現代美術の展望-新しい平面の作家たち―」において水戸芸術館現代美術センター学芸員・山峰潤也より推薦を受け出品され、大原美術館賞を受賞した作品。
本作で喜多村は、自身が中学生時代を過ごした長崎と、それまで直接的には縁のなかった広島を定期的に通い撮影している。そのある年、喜多村は長崎でも、広島でもない場所で平和記念式典のテレビ放送の様子を撮影。その写真を後日眺めていたときに感じた“遠くのどこか”を眺める行為について思いを巡らせたことが、本作へと繋がっていった。喜多村はいま、自身の写真について「すべての場所に言えるのは、そこは何かが起こった後であり、何かが起きる前だと。」と話す。そして自分自身がどこかの場所に思いを巡らせ続ける為の方法として、撮影を続けている。
喜多村が撮影した作品が、誰かにとっての“遠くのどこか”へと繋がることで、豊かな広がりを見せる本作品。その場の記憶と気配を体感してみては。
タイトル | 「TOPOS」 |
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会期 | 2019年10月31日(木)~11月12日(火) |
会場 | Alt_Medium(東京都) |
時間 | 12:00~20:00(最終日は17:00まで) |
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