現在、ロンドンとロサンゼルスにも拠点をもつギャラリー、スプルース・メイガースが所有するベルリンのスペースで、トーマス・ルフの個展「New Works」が開催されている。主にアメリカの新聞などの印刷メディアで保管されていた写真原稿の表面と裏面をスキャンしたものを組み合わせ、2メートルを超す巨大なイメージに引き延ばした新作を展示。裏面に印字された注釈、手書きのメモやスタンプにより、撮影後に付与されたイメージの「役割」、そしてたどった歴史がレイヤーとして元のイメージに覆いかぶさる。常に写真がもつ歴史・政治的な意味、社会的なコンテクストに関心を示してきたルフらしい作品で、私たちにどのように写真を「見て」いるのかを問いかけている。
Text: Sawako Fukai
タイトル | 「New Works」 |
---|---|
会期 | 2017年7月7日(金)~8月26日(土) |
場所 | SPRÜTH MAGERS BERLIN(ドイツ) |
URL |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。