20 June 2023

アンダーカバーのショーを捉えた写真集『RECORD.』発刊 高橋盾、WATARUにインタヴュー!

20 June 2023

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アンダーカバーのショーを捉えた写真集『RECORD.』発刊 高橋盾、WATARUにインタヴュー! | ©2023 WATARU, UNDERCOVER

©2023 WATARU, UNDERCOVER

デザイナー高橋盾率いるファッションブランド「アンダーカバー」のパリでのランウェイショーの舞台裏を捉えた写真集「『RECORD.』 WATARU UNDERCOVER」が6月21日にリリース。今まで富永よしえ、水谷太郎が撮った同様の写真集が出版されているが、今回起用された写真家はパリ在住のWATARU。2016年春夏~2017年春夏ウィメンズコレクション3シーズンのバックステージをドキュメントした。6年ぶりとなる写真集出版に当たり、高橋盾(通称ジョニオ)、WATARU両名に心境と写真についてインタヴューを試みた。

文・IMA

『RECORD.』 WATARU UNDERCOVER(UNDERCOVER、160P+表紙、277 x 230mm、¥8,250)

『RECORD.』 WATARU UNDERCOVER(UNDERCOVER、160P+表紙、277 x 230mm、¥8,250)

―2016年春夏〜2017年春夏のバックステージフォトグラファーにWATARU氏を選んだ理由を教えてください。

高橋:長年の友人でありWATARU君の独特な写真が好きでした。また、パリ在住というフットワークの軽さも今回の人選の1つの要素です。

―バックステージドキュメント出版を通して、アンダーカバーが伝えたいことは?

高橋:パリで開催するファッションショーは華やかな舞台ですが、その裏でどういった作業が行われているかを記録して、着てくれる方、見てくれる方に伝えたいと思い、出版しています。

2016年秋冬コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER

2016年秋冬コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER

2017年春夏コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER

2017年春夏コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER


―WATARUさんは、撮影を通してアンダーカバーの何を表現しようと思いましたか?

WATARU:このプロジェクトは僕が何かを表現するのではなく、ジョニオ君をはじめ彼をサポートするスタッフなどアンダーカバーのショーに携わる人たちに、バックステージ写真を見て喜んでもらいたい、という想いで撮影しました。

ジョニオ君が作る洋服、そのスタイリング、スタッフの作業風景、またアンダーカバーのパリデビューからヘア&メイクを手掛けている加茂克也君(2020年逝去)のクリエイションを僕の感覚で記録しています。半年ごとに新たなアンダーカバーのコレクションやショー会場を見てワクワクしながら撮影しました。

高橋盾(左)と演出家の若槻善雄(右)。2017年春夏コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER

高橋盾(左)と演出家の若槻善雄(右)。2017年春夏コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER


ただ今回、撮影した写真を1冊の本にすることになり、モデルのオーディションからフィッティング、スタッフの作業、当日のバックステージ、リハーサル、本番までのショーの行程がどういうものなのか、どういう景色なのかということを、見てくれる人に伝えたいと思い、エディティングしました。

―タイトル『RECORD.』はWATARUさんが付けたとのことです。タイトルの意味するところを教えてください。

WATARU:まず、写真のムードや色味、質感など多少は僕のテイストが入っていますが、アンダーカバーのパリでのショーの“記録=record”集ということ。またアンダーカバーは音楽とも深く繋がっています。タイトルを考える際に、ショーの準備はミュージシャンにとってのレコーディングに近く、そのレコーディング風景を中心に撮った本、という着想から、レコーディングの記録集だと思い、『RECORD.』に決めました。

―特に気に入っているカットは?

高橋:僕は以下の写真集に付属するA2ポスターに使った写真が最も気に入っています。

2016年秋冬コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER

2016年秋冬コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER


WATARU:選ぶのが難しいですが、強いて挙げるなら、最初の撮影だった2016年春夏シーズンに撮った写真ですかね。本書冒頭のショー本番のカットやバックステージをコラージュした見開きのカットです。

このシーズンの裏テーマが「ロックンロール・サーカス(ROCK AND ROLL CIRCUS)」で、自分の世代的にドンピシャのテーマだったし、元々僕はピエロ的、道化師的なテーマや被写体が好みということも理由です。

2016年春夏コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER

2016年春夏コレクションより。©2023 WATARU, UNDERCOVER


―お2人にとって「ファッション写真」、そして「ファッション」とは何でしょうか?

高橋:僕にとってはファッション写真、ファッションはいずれも自分の脳内の世界観を伝えるものです。ファッション、アート、ドキュメントなど写真のジャンルは特に気にしません。

WATARU:ファッションはそれぞれのファンタジー感が重要と思っています。どこか“飛んでいるな”と感じるものが好きです。ある意味ファッションはフェイクだと思いますし、デザイナーそれぞれのセンスによってファンタジーの塩梅が決まる。その中で「このデザイナーのセンスは好みだ、面白い、発想が飛んでいる」と感じた人と洋服に惹かれます。

ファッション写真も同様です。僕は撮影のとき、この洋服をどういうキャラクターの人に着せ、どういうシチュエーションで撮ったら面白いか?とイメージするところから始めます。この過程がすでにフェイクでファンタジーな世界ですよね。そしてその写真を見た人が「この人のセンスは好みだ、面白い、飛んでいる」と感じてもらえたら嬉しい。それがゴールです。

昨今、世界の状況は厳しい方向に進んでいますが、僕が思うファッション写真のファンタジーが無くならないことを願っています。

Tシャツ+写真集セット¥17,600

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「『RECORD.』 WATARU UNDERCOVER」発刊に合わせて、写真集に用いたカットを高橋自ら選んでデザインしたTシャツも発売される。1作は写真集とセットでリリース。写真集には高橋とWATARUの対談も掲載されているので、こちらも要チェックだ。

Tシャツ(単品)¥15,400

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『RECORD.』 WATARU UNDERCOVER
価格:写真集¥8,250、Tシャツ+写真集セット¥17,600、Tシャツ(単品)¥15,400

取り扱い:UNDERCOVER 青山・仙台・名古屋・金沢・京都各店、UNDERCOVER NOISE LAB 渋谷 PARCO、Official Online Store、代官山 蔦屋書店、新宿伊勢丹メンズ、新宿伊勢丹ウィメンズ、阪急メンズ東京、阪急メンズ大阪 、阪急うめだ本店、心斎橋PARCO、 岩田屋本店、ZOZO、DOVER STREET MARKET GINZA

問い合わせ:UNDERCOVER 青山 03-3407-1232

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