毎日の生活に、またクリエイティビティに欠かせない音楽という存在。自分だけのプレイリストを気軽に作れるようになったいま、写真家たちはどんな音楽を聴いているのだろう? 第8回は、鮮やかな色使いや独特の身体表現を用いた作品で知られる写真家・チャーリー・エングマン。学生時代に日本語、韓国語を専攻しており、日本に馴染み深いチャーリーが作ってくれたのは、作品を作る上で欠かせない、さまざまな感情が湧き上がってくるプレイリストだ。「わからないときはデタラメでいい」というエングマンが名付けてくれたこのリストを聞いてみると、ときには矛盾する感情を抱くことはあってもいいんだと、肩の荷が降りるような感覚にさせてくれる。エングマンの作品の持つエネルギーを感じながら、踊ったり、叫んだり、目を閉じたりと、音楽に身を任せてみよう。
写真・文=チャーリー・エングマン
「わからないときはデタラメでいい」
1. “Student Night”
サンディ・ビー
2. “UCKERS”
シャイガール
3. “I’m Yer Dad”
ガールウッド
4. “Second Brain”
カーキ・キング
5. “Batwanes Beek”
ワルダ・アルジャザイリア
6. “ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)”
荻野目 洋子
7. “Care a Lotta”
エンジェル・エモジ
8. “drink my piss you nasty slut yeah yeah”
リル・ダーキー、エディソン
9. “Minus”
ロバート・フッド
10. “Improvisació 1 – Live”
ボビー・マクファーリン、ジュゼップ・ビラ
写真を制作するときはいろいろな矛盾した感情を感じないと、いい作品が作れないと確信しています。嬉しかったり、悲しかったり、怒ったり、笑ったり、ぼーっとしたり、集中したり、鋭くなったり、鈍くなったりしなくてはならないのです。よって、このさまざまな気分にさせてくれるプレイリストを作りました。
チャーリー・エングマン |Charlie Engman
1987年、シカゴ生まれ。オックスフォード大学にて日本語・韓国語を専攻しながら、ファッション写真家として活動を開始。現在はニューヨークを拠点とする。ユニークな身体表現と鮮烈な色使いを得意とし、身体、洋服、プロップなど、被写体の表層の背景にある歴史や文化に言及する。代表作に自身の母を撮影した写真集『MOM』(Edition Patrick Frey、 2020)などがある。
http://www.charlieengman.com/
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