10 January 2026

シグマがドーバー銀座でスンスボー、ヘッタの写真集刊行を記念したクロストークを開催

Presented by SIGMA

10 January 2026

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左からソルベ・スンスボー、グレガー・ウルフ・ニルソン、ジュリア・ヘッタ。撮影:沢野よい奈

シグマ財団が写真集刊行を記念し、2025年12月16日、東京・銀座のドーバー ストリート マーケット ギンザにてトークイベントを開催した。写真集をデザインしたアートディレクターのグレガー・ウルフ・ニルソンと、作品を撮った世界的に活躍するファッション写真家の2人、ソルベ・スンスボー、ジュリア・ヘッタの3者が登壇し、制作の背景や創造プロセスについて語り合った。

ニルソンは、「この2冊の写真集は、シグマ財団がこれから始めるいろいろな写真プロジェクトの始まりです。ジュリアとソルベは2人とも独自のスタイルをもっている素晴らしい写真家ですので、最初のプロジェクトとして適任でした。ソルベは彼が行ってきた機械学習を用いたプロジェクト、ジュリアは福島で滞在制作したドキュメンタリー的作品です」と話す。

スンスボーの写真集『Hanataba』は、彼自身が撮影した花の写真を機械学習システムに読み込ませ、存在しない花の写真を生成する作品。写真とテクノロジー、現実と虚構の境界を探る意欲作だ。

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ソルベ・スンスボー。撮影:沢野よい奈

「花は多くの写真家が撮って来ました。自然界のファッションみたいなものです。今回は虚構の花なのですが、AIにそれらしい花名を生成させた上で、植物学者に名前を監修してもらいました。この写真集は今の写真の交差点を表すものだと思います。というのも機械学習によってつくったシリーズだからです。私はカメラを使って撮影していますが、新しいテクノロジーを使ってものをつくることにも興味があります。写真家は探究心を持たなければならないと思っています」とスンスボー。

一方、ヘッタの『Songen』は、シグマ唯一の生産拠点がある福島・会津での滞在制作をもとに構築された物語性の高い写真集だ。自然光と長時間露光を用いた静謐で絵画的な表現により、被写体に内在する時間や記憶を丁寧に掬い取る。

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ジュリア・ヘッタ。撮影:沢野よい奈

「全くリサーチしないで会津に行きました。普段とは真逆のやり方です。被写体としてアシスタントでもあるシンを連れて行きました。小さなコテージに滞在したのですが、雪が積もりスウェーデンを思い出しましたね。写真集にはテキストも添えてあります。写真は魔法のようなところがあります。記憶をつくり出すのです。撮ったシチュエーションは覚えていなくても、結果の写真は覚えている。だからその写真は別のリアリティになります。自分の原点に立ち返るような重要な仕事となりました」(ヘッタ)。

当日は事前予約制で満員。多くの写真ファンでにぎわった。カフェ・ローズベーカリーがスウェーデン菓子を振る舞い、トーク後は登壇者と写真談義を楽しんだ。写真表現の現在地と、その先を見渡す貴重な機会となった。

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左から『Hanataba』『Songen』。ドーバー銀座6階のBibliothecaで販売された。撮影:沢野よい奈

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