奈良原一高は、美術家の靉嘔(あいおう)や池田満寿夫らと活動していた1956年、初の個展「人間の土地」で大きな反響を呼び、一躍写真家と呼ばれる存在となった。
タイトル「消滅した時間」は、1970年~74年にアメリカで撮影され翌年に出版された写真集のタイトルに由来。本展はこのシリーズを分岐点に1954年~1974年までと、1970年~2002年までの二つの時代に分け、それぞれに「消滅した時間」を含む二部構成で展示する。第一部は「近くて遥かな旅 1954 – 1974」と題し〈無国籍地〉〈人間の土地〉〈王国〉などのフォト・ドキュメンタリーを、第二部は「眺めの彼方 1970 – 2002』と題し〈復活〉〈インナー・フラワー〉などの実験的な作品を中心に約半世紀におよんだ奈良原の代表作をダイジェストで展覧する。
また各タイトルは奈良原自身の言葉によるもので、彼の写真家を自覚するまでの道のりと尽きない好奇心が象徴されている。なお関連イベントとして、本展キュレーター・大澤友貴(フォトクラシック)によるギャラリートークが開催される。
会期 | 第一部:2016年6月1日(水)~7月31日(日) |
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会場 | |
時間 | 10:00~19:00(入館は閉館10分前まで) |
観覧料 | 無料 |
URL |
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