赤石隆明は1985年、静岡県生まれ。第39回木村伊兵衛写真賞(2014年)のノミネートや「あいちトリエナーレ2016」の参加で注目を集めてきた赤石は、従来の写真造形におけるレイヤーという発想に留まらず、写真というメディアに対して挑戦的に取り組んでいる作家の一人で、写真を媒材に自身の作品を次々とアップデートしていく作風で知られている。
本展は、2010年より始めたプロジェクト「Waste Park」が俯瞰できるような展示構成で、友人よりプレゼントされた赤い石(パワースートン)を起点に、写真、立体、パフォーマンスなどジャンルを問わず作り出したイメージの変換を繰り返すことで、自作をアップデートし続けるという試み。パワーストーンの形を模造した多面体のコンクリートの塊を展示し破壊するというパフォーマンス(2011年)、これらの記録写真を転写した布で大量生産したクッション(2012年~)、多面体の組み合わせを数パターン撮影し、ストレッチフィルムにプロジェクションした100以上のバリエーションからなる「flimsy stele」(2015年~)に見られるように、作家の制作環境や条件に左右されながらも形態を変化させ、執拗な反覆によって増殖を持続させている。「あいちにトリエナーレ2016」で発表したインスターレションは、2メートルにもおよぶ巨大なクッションへと変貌と遂げており、本展では同作の保存を問題にした新作も展示予定。
なお、会期最終日の4月8日(日)には、作家による展示作品の解体パフォーマンスが行われる。
タイトル | 「Waste Park」 |
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会期 | 2017年3月5日(日)~4月8日(土) |
会場 | G/P gallery(東京都) |
時間 | 12:00~20:00 |
休廊日 | 月曜 |
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