第一回「GSS Photo Award」でのグランプリ受賞をはじめ、近年目覚ましい活躍をみせる写真家・嶋田篤人の個展「待つ」が、高田馬場・Alt_Mediumで11月22日(木)から開催される。
「待つ」は「祀る」の由来という説がある。シャッターの裏側、フィルムは露光を待ち、潜像は現像を待つ。ファインダーで見えているモノの向こう側に何かが見えたとき、嶋田はシャッターをきる。嶋田は繰り返し房総半島を廻る、そして繰り返し暗室で写真のサークル(露光、現像、定着)を廻る。それは何かを祀るように儀式めいたサークルだと嶋田はいう。
本展では嶋田がモノクロームの銀塩写真のみを用いて房総半島を撮った写真作品を展示。それらの作品は徹底して削ぎ落とされた形式でありながら、豊かな意味を喚起させる。そして、単に美的な階調表現に留まることのないそのイメージは、写す者と写されるモノが互いを触発しあうような関係性を観る者に感じさせる。嶋田が静けさを湛えた印画によって提示するその試みは、自己と世界への探求といい換えることも可能だろう。
タイトル | 「待つ」 |
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会期 | 2018年11月22日(木)~12月2日(日) |
会場 | Alt_Medium(東京都) |
時間 | 12:00~20:00 |
休館日 | 水曜 |
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