WAKO WORKS OF ARTで、新型ウイルスの影響を受け開催途中で中断していた、イギリス在住の日本人作家・横溝静による7度目の個展「That Day あの日」が、8月29日(土)まで事前予約制で開催されている。
日本では5年ぶりとなる個展では、照明効果と連動する映像作品を中心に、時間と記憶の行き先を問いかける3つの新作で構成。緩やかに明滅する照明と連動した東北の海を舞台とする映像作品『That Day(あの日)』では、幼少期に父親が海辺で撮影した夏休みの家族写真と、同じ海辺で近年撮影した作家自身と母親の近影とが印画紙に現像される様が映し出される。2点組の写真作品「Today/Yesterday」は、現在作家が暮らすロンドンの窓から見上げた明け方の空を、2019年3月から約2カ月にわたって撮影したもの。「Waves」は映像内に登場する昔の家族写真の波の部分だけを引き伸ばした、波の白黒写真となっている。
抽象化された私的な物語が、作品を通じて見る者のそれぞれの時間と結びつき共有され、記憶に根付くイメージの姿が多層的に浮かび上がる。個人の経験と、個人を超えた経験それぞれを構成する記憶の構造を頼りに時間や記憶という見えないものが私たちをどう形作っていくのかを見つめる。
タイトル | 「That Day あの日」 |
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会期 | 2020年7月11日(土)〜8月29日(土) |
会場 | WAKO WORKS OF ART(東京都) |
時間 | |
休館日 | 日月曜・祝日(夏期休廊期間は要問い合わせ) |
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