動きの流れ、美を写真と音楽などで表現、
マシュー・ジョーダン・スミス「FLUID」展

マシュー・ジョーダン・スミス「FLUID」展が9月1日（火）より京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスクにて開催される。

スミスは、エンターテインメント、ファッション、ビューティーを中心に30年のキャリアを持つアメリカ人写真家で、多くのハリウッドセレブの撮影や広告写真をはじめ、行方不明となった子供を持つ家族たちを撮影した「Lost and Found」、全米50州を周り、アメリカの将来を担う100人の子供たちを撮影した「Future American President」プロジェクトなど精力的に活動し、現在は日本を拠点に活動を行っている。

Fluidとは、形のない物質、ガスや液体などを指す。スミスは、観る人が動きのある芸術を累積的に体験できるよう努めており、本作では人のフォームが動く時に発生するとらえどころのない美しさを強調し、従来の写真フレームの境を超えたところに存在する動きを表現している。

また本展では、作品の本質を十二分に表現するために伝統的な和紙、木工細工、音楽を取り入れた。木造のスタンドは京都で一から手造りされたもので、本展において重要な役割を果たしている。和紙はひとつひとつの作品を形取るのに必要な柔軟性と質感をもたらし、作品を鑑賞するだけでなく、動きの流れ、動きの美、そして動きの体験が実感できるようになっている。