今井智己「10年-A Decade-」展が3月3日(水)より空蓮房にて開催中。
東日本大震災から10年目となる2021年。震災による直接的な被害だけでなく福島第一原発事故の放射能流出によるエネルギー問題、環境問題や風評被害、さらには差別問題など、さまざまな問題が浮き彫りとなり、世間を立ち止まらせた。本展は、新型コロナウイルスの感染拡大によって10年前と同じような状態に陥っているいま、人間にとって最も大きな不安を呼び起こす不可視なものとの戦いについて今井智己の展示から気づきを得、人間の営みについて考える試み。
福島第一原子力発電所の事故のあと、近傍の山に登って写真を撮ることを始めてから10年が過ぎます。撮影を続けているかぎり、事故のことを忘れることはないと思っていたけれど、10年前のあの動揺は10年分だけ淡く薄まり、記憶の棚の奥へ、深くへとすこしづつ退いていくことを知りつつあります。この先10年、20年と続けていくごとに、さらに遠く、深くへと離れていく。遠く深くへ離れていきながら、それでも消えはしない。撮ってきた写真が記憶の留め金となって、遠くで光を返している。その留め金を見るとき、忘れていたことが忘れられたまま、自分のうちにありつづけていたと気づきます。-今井智己、空蓮房ウェブサイトより
タイトル | 「10年-A Decade-」 |
---|---|
会期 | 2021年3月3日(水)~4月23日(金) |
会場 | 空蓮房(東京都) |
時間 | 10:00~15:00(16:00閉廊) |
休館日 | 月火土日曜、3月17日(水)~3月19日(金) |
URL |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。