蓮井元彦写真展「川のそばで」がBANSHAN Galleryで7月25日(日)まで開催中。
私と愛機でのインタヴューの際にはまだ構想中だった、多摩川の河川敷の人々の営みを撮影した川のシリーズが本展で展示される。人が本能的に自然のある場所に行きたいという動物的な感覚が好きという蓮井。昔から生活に寄り添ってきた川は、蓮井にとっても身近な存在だった。そこに集まる人々にとって、川や河川敷とはどういった場所なのだろうか。都市の中に残された自然の存在に引き寄せられる作家自らの野性的な衝動が、写真に映る風景や人々、草木に重なり合う。
また、いまは穏やかに水が流れている多摩川の丸子橋付近だが、昔は川幅が狭く急流だったという。都心のコンクリートの建築用材のために多摩川の砂利が掘られ続けた結果、川幅が広くなって川の流れが現在のようになった。本作はそのような多摩川の歴史のリサーチを重ね切り取られた、多摩川・丸子橋付近の記録でもある。この先都市や川の姿が変わっても、我々の自然を求める気持ちは変わらないだろう。蓮井の視点を通して多摩川の「いま」を感じてみたい。
タイトル | 「川のそばで」 |
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会期 | 2021年6月29日(火)〜7月25日(日) |
会場 | BANSHAN Gallery(東京都) |
時間 | 12:00〜19:00(最終日17:00まで) |
休廊日 | 月曜 |
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