田凱「取るに足らないくもの力学」展、
TOTEM POLE PHOTO GALLERYで開催

田凱写真展「取るに足らないくもの力学」が、12月26日（日）までTOTEM POLE PHOTO GALLERYにて開催中。

田凱（デンガイ）は、中国・天津市生まれ、現在東京を拠点に活動している写真家。受賞歴に2014年清里フォトアートミュージアム作品収蔵、2018年に第19回写真「1_WALL」グランプリ、年世界ポスタートリエンナーレトヤマ入賞などがある。

雨の日に、歩道橋を登ろうとしてエレベーターに乗った。昇るボタンを押して待っていたら、ベビーカーを押しているお母さんが降りてきた。
2畳ほどの狭い空間に、扉の右側からあがり、もう1人青年が勢いで左から乗ってきて、順当に操縦ボタンの前に立った。
濡れた傘から雨粒が滴り、床もズボンもびしょびしょになった。
扉が閉まりかけると、杖を持つ老人を見え、青年が開のボタンを押し続ける。歩くバランスが崩されそうな老人に、扉に近い位置を譲った。
扉が閉まり、かけ足で来ているサラリーマンがいたが、エレベーターは上がっていく。
閉鎖空間内は、社会的距離が取られた。