分断と孤立が進む社会情勢下で“親密さ”をテーマにした作品、平澤賢治「Thermomacy」が渋谷で放映

デザイン＆アートフェスティバルを展開するDESIGNARTがプロデュースする分散回遊型イベント「FASHIONART」の企画として、平澤賢治作品「Thermomacy」が、3月31日（木）までQ’S EYE（QFRONT）、渋谷駅前ビジョン（渋谷駅前ビル）で放映される。

本イベントでは、サーモグラフィカメラで“命の記録”を続ける平澤が、分断と孤立が進む社会情勢下で“親密さ”をテーマとした作品「Thermomacy」を発表。“美学としてのインティマシー”を研究するヴィンセント・ライタスがキュレーションを手がけ、また3月23日（水）からは、“ヒューマニティ”がテーマの過去作「Play Face」をもとにした映像作品（編集：鈴木龍彦／音楽：SunaoSystem）も放映される。

故フェリックス・ゴンザレス=トレスへ敬意を表して。平澤に内在する愛と喪失の領域を写真に収めた未発表の作品が、日本で最も公的であるスクリーンに初めて告白される。温もりと冷温をカメラ越しに可視化し10年前に撮られたこれらの写真は、共存／不在の命に左右される熱との不可分性をたった30秒の間に含む。今作が訴える熱感覚は、我々の親密的な知覚に対しそれがいかに本質的なものであるか語りかけるだろう。
―キュレーション：ヴィンセント・ライタス