04 December 2022

日常の風景の中に折り重なる沖縄が抱える複雑さ、上原沙也加個展「眠る木」

04 December 2022

AREA

東京都

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眠る木

上原沙也加による写真展「眠る木」が、12月13日(火)より新宿ニコンサロンにて開催される。

写真展「眠る」は、2016年から2022年にかけて沖縄島で撮影されたシリーズ。上原が生まれ育ち、現在も暮らしている生活の場所としての風景を起点にしながら、そこには沖縄の抱える複雑さの断片が静かにとらえられている。

「街を歩いていると、見慣れた風景の中にも、殺伐とした痕跡や、生活者が常に政治的な選択と分断を強いられてた歴史、さまざまな記号やイメージが、いく層にも折り重なっていると感じる。」と上原はいう。どんなに時が流れて見えづらくなっても、場所の持つ記憶は傷跡として残り続け、ささやかな事物の奥底に眠っているのかもしれない。淡々としたイメージの連なりのなかで現れる重層的なものの断面は、経験不可能な時間や、場所、他者への想像を促す。現在もさまざまに存在する差別や抑圧のなかで、写真というメディアを通して能動的に風景を読む目の経験は、眼差しそのものを問いかける契機となるだろう。

なお、同名写真展が12月29日(木)まで沖縄・FotoSpace Reagoでも開催中。両会場で、関連トークイベントも行われる。

タイトル

「眠る木」

会期

2022年12月13日(火)〜12月26日(月)

会場

新宿ニコンサロン(東京都)

時間

10:30~18:30(最終日は15:00まで)

休館日

日曜

URL

https://www.nikon-image.com/activity/exhibition/thegallery/events/2022/20221213_ns.html

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