写真家・Yusaku Aokiと電子音楽家・Maiko Okimotoによる作品集『the other side』刊行記念展が、2月23日(木)からflotsam booksで開催される。
Yusaku Aokiは神奈川県出身の写真家。10年前からヨーロッパと日本を行き来しながら制作を続け、その過程で自身の数冊のZINEやLibrarymanから写真集『Night Tales』が生まれた。今作は2022年に京都のギャラリー・The sideで開催された同名の展示をまとめた作品集。もう存在しないものが存在しているという、写真の魔法を考えるひとつの試みとしてYusaku Aokiが行った実験シリーズがもとになっている。
故意に溶かした写真イメージから流れ出るインクの交わりは三途の川を想起させ、抽出したイメージは写真の中の景色が存在する時空の居場所を示しているかのように思われた。この実験は2019年に始まりロックダウンで写真を撮りに出歩く機会も減った頃、当時のロンドンの自宅でひたすら繰り返された。それらのイメージから着想を得て展示会の為に書き下ろされた36分の楽曲は、栃木県在住の電子音楽家・Maiko Okimotoによるもので、人の一生を季節の移り変わりになぞらえ、彼女が実際に一年間をかけてフィールドレコーディングした自然音とともに構成されている。
写真イメージと音楽が融合した展示インスタレーションがそのまま落とし込まれた本書は、ブックデザインを担当したNami YoshidaとYusaku Aokiが今作からスタートさせる個人レーベル・little breathからの刊行。和綴じでの製本からブックカバーの縫製まですべて3人による手作業でひとつひとつ丁寧に仕上げられている。限定150部。CD、音源ダウンロードコード付き。また、同日SO BOOKSでも販売を開始する。
タイトル | 「the other side」 |
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会期 | 2023年2月23日(木)~3月5日(日) |
会場 | flotsam books(東京都) |
時間 | 14:00〜20:00 |
定休日 | 水曜 |
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