東京・日比谷図書文化館にて9月20日(金)より高野ユリカの写真展「秋の日記」が開催される。
本展は、建築家・白井晟一の設計した秋田県湯沢市に現存する建築群をめぐる、写真家・高野ユリカによるプロジェクト。大文字の歴史(history、his-story)からこぼれ落ちた、個人史や生活史(her-story)の視点を拾い上げ、過去・現在・未来の時間を重ねること、建築空間を眺めることを試みるというもの。白井と親交のあった作家・林芙美子による旅行記の身体の身振りを微い、フィクショナルな視点から、写真とテキスト、映像作品を中心としたインスタレーションで構成される。
「《秋の日記》は、建築家・白井晟一(1905-1983)の秋田県湯沢市の建築群をめぐり私が書いた写真日記である。この日記では、白井と親交のあった作家・林芙美子(1903-1951)の旅行記の身体の身振りを倣い、その土地にとってあり得たかもしれない身体の演技を試みた。その空間における過去や未来を想像することは、私にとっての「わからない」ものに眼差しを向けるときの手がかりになる。「彼女」の身体を型(かた)として、白井の建築を見てみたいと思った。 大文字の歴史(history, his-story)として残ってこなかった、取りこぼされた個人史や生活史(her-story)の視点から、いまここの時間ではない、百年前や百年先の何かに出会うように、建築空間を想像して眺めてみたい。白井と林の二人の思想に共通する「民衆」への眼差しや「生活」への慈しみに共鳴し、このプロジェクトを通して私なりの形で応答してみる。」
タイトル | 高野ユリカ 個展「秋の日記」 |
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会期 | 2024年9月20日(金)~9月30日(月) |
時間 | 10:00~17:00 |
休館日 | 会期中無休 |
場所 | 千代田区日比谷図書文化館特別展示室(東京都千代田区日比谷公園1-4) |
料金 | 無料 |
URL |