福岡のLIBRIS KOBACOにて桑島智輝の個展「Through」が開催されている。妻・安達祐実との別離により写真の主題を失ったと語る桑島が、生きることを自問自答しながら日々を撮影をする中で、撮った写真をプリントし、更にそれを撮りプリントした写真作品が並ぶ。
【ステイトメント】
本展の作品は2023年秋から2024年秋までの期間に撮影しました。2023年末それまで撮影してきた妻との別離によって主題を失いました。絶望の中でも日々を撮影することによって、生きる意味って何?という問いを肯定できたように思います。
これまで私にとっての写真は、特定の人物との関係性と距離感をあらわしたり、過去の出来事や情景をあらわすものでした。しかしこの一年でそれらは薄くなり、世界と対峙した時にあらわれる直感と感情のリアクションこそが私にとっての写真となったのです。目の前に現れたイメージを撮してプリントする、それを複写してまたプリントする。
二度レンズを通した写真は現実感が遠くなり私のものではなくなったように感じます。
早い辛い何でもないでお馴染みのインスタのバズ写真から遠く離れて、明日の身を案じながら、思えば遠くにきたもんだとXに投稿するのです。
タイトル | 桑島智輝写真展「Through」 |
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場所 | LIBRIS KOBACO(福岡市中央区大手門3-2-26 田中ビル401)
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会期 | 1月25日(土)~3月2日(日)
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時間 | 13:00~18:00 |
休館日 | 火・水曜日(祝日はオープン) |
料金 | 無料 |