東京・六本木のTARO NASUにて5月16日より高木こずえの個展「pool」が開催される。
高木は、写真という概念に常に新しいアプローチを試み、そのアプローチに適した技法を模索してきました。今回、高木は、古典的撮影技法サイアノタイプに挑戦した。サイアノタイプは、通称青写真とも呼ばれるもの。紫外線に反応する塗料を施した用紙を感光させ、像を定着させる写真方式だ。
太陽光で感光させる手法が一般的だが、高木は太陽ではなく月によって感光させた写真をデジタルネガフィルムに印刷し、そのネガフィルムをサイアノプリントの紙に重ねてから太陽光に晒すという方法で、連続する時間の表現にこだわったという。
月光によって撮影した像を太陽光に晒す制作過程は、彼女が一貫してこだわり続けてきたイメージの変換とその変換によって生じる意味の変遷が、この新シリーズでも自身の問題意識として通底している。今回は合計36点の作品を一堂に展示し、夜の風景のなかに浮かび上がる時間の流れを可視化しながら、「いま、ここ」の証人としてではない、もう一つの写真のあり方について問いかける。
また今回の展示作品を収めた作品集『pool』が赤々舎より刊行される(4950円)。
タイトル | 高木こずえ | pool |
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場所 | TARO NASU(東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル4F) |
会期 | 5月16日(金)~6月14日(土) |
時間 | 11:00〜19:00 |
休館日 | 日・月曜日、祝日 |
料金 | 無し |
URL | http://www.taronasugallery.com/ |