大阪・心斎橋のギャラリー・ソラリスにて6月10日より大和田良の写真展「FLORA/ECHO」が開催される。
本展は、写真技法「ルーメンプリント」で制作された作品が並ぶ。2024年の約1年を通し、大和田がプリントした500枚以上の中から厳選した約17点を展示、販売する。
ルーメンプリントは、従来の銀塩印画紙を太陽光やUV露光機を用いて像を焼き付けることによって、多様な色再現が生み出せる技法。現像工程を必要とせず、定着処理のみで像を固定する方法であり、期限切れの印画紙を用いることもできるが、使用する印画紙の種類や製造年、保存状態によって結果が左右され、同じプリントを制作することが困難とされている。今回は1980年代の印画紙など様々な写真感光材料を用いて制作された。
また会場では、展覧会に併せて刊行された同タイトルの写真集(発行: Kesa Publishing)も販売。同書には日本写真芸術学会誌で発表したルーメンプリントに関する研究報告も収録されているほか、Agfa MCP321でプリントしたオリジナルプリントが付く。
【ステイトメント】
「花」を含む植物の形態をモチーフとした像の記録と表現は、写真が発明された最初期から多くの写真家によって試みられてきました。その点で、植物の姿を印画することは、写真における原始であるとも言えるでしょう。現代のオルタナティブ技法であるルーメンプリントと組み合わせることで、植物写真の文脈から、拡張し続ける写真表現の今についても考えられるのではないかと思います。今回使用した印画紙には、数十年前に製造された印画紙も含まれます。写真というものが描く像の魅力にも、新たな視点から触れていただける貴重な機会となるはずです。是非多くの方にご覧いただければと思います。
タイトル | 大和田良 写真展「FLORA/ECHO」 |
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場所 | ギャラリー・ソラリス(大阪府大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館B1F) |
会期 | 6月10日(火)~6月22日(日) |
時間 | 11:00~19:00(最終日は18:00まで) |
休館日 | 6月16日(月) |
料金 | 無料 |
URL | https://solaris-g.com/ |