04 January 2025

2025年上半期に見るべき展示【国内編】各地の写真祭からAIを用いた展示まで

04 January 2025

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2025年はどんな展示が開催されるのか?。IMA ONLINEでは「2025年上半期に見るべき展示」と題し、数ある展覧会の中から必見の展覧会をまとめました。お馴染みの写真祭から作家の個展まで、上半期だけでも絶対に見たい展示が目白押しです。国内編。

物撮りから写真の新たな可能性を探る

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商業広告などに使う商品を撮影することを指す「ブツドリ(物撮り)」という言葉。この「ブツドリ」を「物」を「撮」るという行為として広く捉え、重要文化財である明治初期の写真原板から文化財写真、静物写真、広告写真、そして現代アーティストの作品まで200点以上を展示。日本における豊かな表現の一断面を探る。

撮影:ホンマタカシ『物物』 2012年刊行 猪熊コレクションより

小川 一眞《唐招提寺 破損仏・鼓楼》 1888年 東京都写真美術館蔵

タイトル

「BUTSUDORI ブツドリ:モノをめぐる写真表現」

会期

2025年1月18日(土)~3月23日(日)

時間

9:30~17:00
※最終入場は16:30。

場所

滋賀県立美術館(滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1)

料金

一般1,200円(1,000円)
高校生・大学生800円(600円)
小学生・中学生600円(450円)
※( )内は20名以上の団体料金

休館日

月曜(ただし休日の場合には開館し、翌日火曜日休館)

URL

https://www.shigamuseum.jp/exhibitions/6277/

アートの視点で人類とテクノロジーの未来を考える

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キム・アヨン《デリバリー・ダンサーズ・スフィア》 2022年 ビデオ 25分

AIの急速な進化が、人類に新たな可能性をもたらす一方で、未知の脅威も予感させる昨今。本展ではゲームエンジン、AI、仮想現実(VR)、さらには人間の創造性を超え得る生成AI などのテクノロジーを採用した現代アートを紹介する。デジタル空間上のさまざまなデータが素材となった全く新しい美学やイメージメイキングの手法、アバターやキャラクターなどジェンダーや人種という現実社会のアイデンティティからの解放、超現実的な風景の可視化、といった特性を垣間見る中で、人類とテクノロジーの関係性について考えさせられる。

タイトル

マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート

会期

2025年2月13日(木)〜6月8日(日)

時間

10:00~22:00
※火曜日のみ17:00まで

場所

森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)

料金

[平日]
一般 2,000円(1,800円)
学生(高校・大学生)1,400円(1,300円)
子供(中学生以下)無料
シニア(65歳以上)1,700円(1,500円)

[土・日・休日]
一般 2,200円(2,000円)
学生(高校・大学生)1,500円(1,400円)
子供(中学生以下)無料
シニア(65歳以上)1,900円(1,700円)
※()内は専用オンラインサイトで事前購入した場合の料金。

休館日

会期中無休

URL

https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/machine_love/index.html

美しさも醜さも写した鷹野隆大の現在地

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写真のみならず、映像、インスタレーションと多岐にわたる表現方法で、実験、再編しながら新たな表現に挑戦し続ける写真家・鷹野隆大の軌跡を辿る展覧会。タイトルのカスババとは、カスのような場(バ)の複数形を意味する造語で、日常をテーマとしたスナップショットシリーズを中心に、初公開作品も含めた約120点を紹介する。大規模な自然災害や感染症の世界的流行、経済発展による環境破壊や都市開発など、急速な変化の時代において、美しいものだけではない現実を受け入れ、弱いものも、醜いものもそのまま、むき出しのイメージを見る者へ提示する。 

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鷹野隆大《2002.09.08.M.#b08》〈立ち上がれキクオ〉より 2002年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

タイトル

鷹野隆大 カスババーこの日常を生き延びるためにー

会期

2025年2月27日(木)~6月8日(日)

時間

10:00〜18:00
※木・金曜日は20:00まで。

場所

東京都写真美術館 2階展示室(東京都目黒区三田1丁目13−3)

料金

一般700円(560円)
学生560円(440円)
中高生・65歳以上350円(280円)
※( )は有料入場者20名以上の団体、当館映画鑑賞券提示者、各種カード等会員割引料金

休館日

月曜(ただし、5月5日[月]は開館、5月7日[水]は休館)

URL

https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4826.html

写真・美術・工芸が沖縄北部に集結!

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沖縄県北部地域(通称:やんばる)で平成28年9月15日に国内33箇所目の国立公園として、「やんばる国立公園」が新たに指定されたことを機に始まった沖縄県内初となる複数の市町村で横断的に行うアートイベント「やんばるアートフェスティバル」。国内外の現代アーティストが新作を制作・発表するエキシビション部門、沖縄の工芸をそろえたクラフト部門で、地域の創造を表現する。写真家の浅田政志、ラグジュアリーブランドなどとコラボレーションしている華道家・片桐功敦、アートコレクティブChim↑Pom from Smappa!Group、若手の渡辺志桜里など活躍している作家の参加に加え、エキシビション部門は金島隆弘がディレクターを務め、参加アーティストがやんばるならではのサイトスぺシフィックな作品を展示する。

タイトル

やんばるアートフェスティバル 2024-2025

会期

2025年1月18日(土)~2月24日(月)

時間

メイン会場/大宜味村立旧塩屋小学校 11:00~17:00

場所

沖縄県本島北部地域の各会場

【大宜味村】大宜味村立旧塩屋小学校、大宜味村喜如嘉保育所、やんばる酒造
【国頭村】オクマプライベートビーチ&リゾート、辺土名商店街
【名護市】オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ、カヌチャリゾート、名護市民会館前アグー像
【サテライト会場】BEB5 沖縄瀬良垣 by 星野リゾート(恩納村)、ホテルアンテルーム那覇(那覇)

料金

一般500円
沖縄県民300円
高校生以下無料

休館日

火・水曜

URL

https://yambaru-artfes.jp/

刻一刻と変化するメディアを紐解く映像祭

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映像をめぐる様々な選択肢に目をむけ、多様化する映像表現と映像受容の在り方を問い直してきた恵比寿映像祭。2025年度の総合テーマを「Docs ―これはイメージです―」とし、総合開館30周年を迎える東京都写真美術館を中心に、恵比寿ガーデンプレイス各所が会場となる。今回の映像祭の特徴のひとつは、メディアの変容に着目している点。総合テーマである「Docs ―これはイメージです―」では、幅広い作品群をイメージと言葉からひも解くことで、「ドキュメント/ドキュメンタリー」を再考する試みを目指す。

タイトル

総合開館30周年記念 恵比寿映像祭2025「Docs ―これはイメージです―」

会期

2025年1月31日(金)~2月16日(日)

時間

10:00~20:00
※最終日は18:00まで

場所

東京都写真美術館、恵比寿ガーデンプレイス(東京都目黒区三田1丁目13−3)

料金

無料

休館日

月曜(ただし休日の場合には開館し、翌日火曜日休館)

URL

https://www.yebizo.com/

KYOTOGRAPHIE2025は「HUMANITY」がテーマに決定!

KYOTO

The Matterhorn, Alps, 1990 Photo: © Martin Parr/Magnum Photos

世界屈指の文化都市・京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭であり、インディペンデントのアートフェスティバルである「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」。第13回となる今回は「HUMANITY(人間性)」をテーマに、世界各地で社会課題が幾重にも山積みにされている現代において、いま私たちが対峙すべき命題をアーティストたちの作品とともに探究する。メインプログラムには、世界10カ国から13組のアーティストが参加する。「KG+」などのサテライトイベントや、同時期に開催される国際的なミュージックフェスティバル「KYOTOPHONIE」も併せて楽しみたい。

タイトル

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025

会期

2025年4月12日(土)〜5月11日(日)

場所

京都府各所

料金

一般 ¥6,000(前売り¥5,500)
学生 ¥3,000(前売りも同額)

休館日

無し

URL

https://www.kyotographie.jp/

大阪・関西万博とあわせて楽しみたい芸術祭

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大阪・関西万博を契機に文化芸術・経済活性化や社会課題の顕在化を意味する「ソーシャルインパクト」をテーマとした大規模アートフェスティバルの開催を目指し、その実現可能性を検証するためのプレイベントとして、2022年より過去3回開催されてきた芸術祭。大阪を中心に安藤忠雄建築の大阪文化館・天保山、黒川紀章建築の大阪国際会議場・中之島、西成、 船場、JR大阪駅エリアなど、関西一体の様々な場所が会場となる。さらに今回は、パブリックアートの一環として万博会場内にも国内外のアーティストによる作品を展示する。大阪・関西万博と併せて楽しみたい。

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マウリツィオ・カテラン 《Ave Maria》(2007) © Maurizio CattelanPhoto: Attilio MaranzanoCourtesy of Maurizio Cattelan`s Archive and Institute for Cultural Exchange, Tübingen

タイトル

Study:大阪関西国際芸術祭 2025

会期

2025年4月13日〜10月13日

場所

大阪・関西各所

料金

一般 ¥3,500(前売り¥3,000)
学生 ¥3,000(前売り¥2,500)

URL

https://osaka-kansai.art/

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