1968年に美術評論家・多木浩二と写真家・中平卓馬によって発案され、そこに詩人・岡田隆彦と写真家・高梨豊が同人として加わり創刊された『プロヴォーク』が、創刊50年を記念して二手舎から復刻刊行された。
『プロヴォーク』は“思想のための挑発的資料”を副題とし、写真とエッセイ、詩で構成。第2号からは写真家・森山大道もメンバーとして参加し第3号まで発行したが、1970年に総括集『まずたしからしさの世界をすてろ』の刊行を最後に解散した。
荒れた粒子、ノーファインダーによる不安定な構図、ピントの合っていない不鮮明な写真群は「アレ、ブレ、ボケ」と揶揄され、賛否両論を巻き起こし、ときには写真という枠を超えて大きなインパクトを同時代に与えた。しかし『プロヴォーク』は現在、大変入手困難な稀覯本となっている。
一方、『プロヴォーク』への関心は、国内のみならず海外でも高まっている。2016年には「Provoke: Between Protest and Performance Photography in Japan, 1960-1975」と題する写真展がオーストリアを皮切りに開催され、スイス、フランス、アメリカを巡回する大規模な展覧会となった。
本書は『プロヴォーク』を完全復刻するにあたり、オリジナルの写真のサイズを可能な限り実現し、岡田のテキストも収録、また本文テキストは英語訳と中国語訳の翻訳文を別刷で添付。より買い求めやすい価格で復刻し、『プロヴォーク』の価値を再び世に問うのを目的としている。
タイトル | 『プロヴォーク』復刻版(3冊+別巻1冊セット) |
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価格 | 8,640円+tax |
出版年 | 2018年 |
仕様 | 【第1号】ソフトカバー/210mm×210mm/68ページ【第2号】ソフトカバー+帯/242mm×180mm/109ページ【第3号】ソフトカバー/240mm×184mm/110ページ |
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