撮影現場というひとつの劇場、
アレックス・マヨーリ『SCENE』

マグナム・フォト正会員であり、会長を務めた経歴も持つイタリア人フォトグラファーの作品集が刊行。

23 April 2019

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SCENE

国際的写真家集団「マグナム・フォト」正会員であり、会長を務めた経歴も持つイタリア人フォトグラファー、アレックス・マヨーリの作品集『SCENE』がMACKより刊行された。

作者は、8年間にわたっていくつもの大陸に足を運び、事件がおきている様子と特段事件というほどでもない出来事双方の瞬間を写真に収めてきた。政治的なデモンストレーション、人道的危機、日常的な生活に訪れる静かな瞬間。これら全てのイメージを1つにつなげているのは、劇場の感覚 ― 誰しもが歴史や状況によって強いられた役柄を演じている役者であるという感覚だ。

本作において、出来上がった写真は自身のパフォーマンスの結果であり、マヨーリとアシスタント達は1つのシーンに姿を現すと、時間をかけてカメラとライトをセットアップする。 その様子を後に写真に撮られることになる人々がじっと見つめる。彼らのこの活動はそれ自身が1種のスペクタクルである。

そして撮影を開始するものの、マヨーリはカメラの前の人々に指示を出すことはない。1回の撮影は20分で終わることもあれば1時間程かかることもある。人々は写真に撮られること見越して、行動を調整するかもしれない。自意識が働いて、立ち居振る舞いに気を遣うかもしれない。もしかしたら、そんなこともないのかもしれない。ドラマの表現と、表現することのドラマがひとつになる。

タイトル

『SCENE』

出版社

MACK

価格

6,600円+tax

出版年

2019年

仕様

ソフトカバー/380mm×225mm/110ページ

URL

https://ja.twelve-books.com/collections/all/products/scene-by-alex-majoli

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