ひとつの展覧会から広がる可能性の数々『「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」―コレクティブ以後のアート』

現代の神話が生まれるとき、作家は何を考え、実践したのか―。

09 April 2020

Share

「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」―コレクティブ以後のアート

アーティゾン美術館で開催予定だった「第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館帰国展『Cosmo-Eggs|宇宙の卵』」に際して、本展の内容をつぶさに振り返り、またそこから発展させたさまざまな現代におけるトピックを、作家自身や多彩な表現者との対話によって再考する書籍『「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」―コレクティブ以後のアート』が、torch pressより刊行される。

「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」は、キュレーターの服部浩之を中心に、美術家、作曲家、人類学者、建築家という4つの異なる専門分野のアーティストが協働し、人間同士や人間と非人間の「共存」「共生」をテーマに構成。ジャンルの異なる5人によるコレクティブを「共異体」を呼び、「津波石」を起点に、創作神話、映像作品、音楽、その音を出す装置としてのバルーンなど複数の要素が、ひとつの展示空間で共鳴し合う。本書においても、論考、インタヴュー、展示風景のみならず、日記形式の制作プロセスや参加作家による振り返り座談までを収録している。

本書では、2022年に開催されるドクメンタ15のディレクターを務めるルアンルパのアデ・ダルマワンや、新しいエコロジー思想を唱える哲学者・思想家の篠原雅武らを迎え、現代美術において注目を集めるさまざまなトピックを考察。エッセイにおいても、文化人類学的な視点を含んだアプローチや、音楽と美術の境界、物質として残らない作品や展覧会のアーカイブなど、それぞれが現在的な美術の問題を扱っている。

現代の神話が生まれるとき、作家は何を考え、実践したのか―。ひとつの展覧会から広がる可能性の数々、あるいはコレクティブとしての意義をともに考えることで、同時代を生き抜くための指南書となるだろう。

タイトル

『「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」―コレクティブ以後のアート』

出版社

torch press

出版年

2020年4月中旬予定

価格

2,300円+tax

仕様

ソフトカバー/B5変型/248ページ

URL

https://www.torchpress.net/product/1754/