『as it is』は、川内倫子が自身の出産から約3年間、子育ての中で出会った子どもの姿や身近な風景を撮りためて構成し、フランスの出版社Chose Communeとの共同制作で生まれた新作写真集。初写真集『うたたね』(2001年)から20年という歳月の中で、日常の出来事から外の世界へとまなざしを向けながら、近作『Halo』(2017年)では、遠い宇宙を感じさせるイメージを切り開いてきた。そこから『as it is』ではもう一度、自身の子どもや家族とともに、目の前の日常風景を見つめ直し、原点に立ち返っている。
3歳になるまでの子どもは、自我が芽生え始めながらも社会とは無縁に生きる、生の塊のような眩しさを持ち合わせている。本作では、川内が一人の母親として感じてきた想いが短いテキストで挟み込まれ、現在進行形で綴る家族の物語でありながら、子どもという生命力溢れる存在の普遍性にも迫る。ささやかな物事に宿る生命の美しさと、その気づきから積み重なっていく日々。何気ない日々の切実さを改めて大切に思う現在だからこそ、これまでの風景が違う層を見せながら、新しい時代を生きる私たちに寄り添う1冊となるだろう。
また関連書籍として、Fasuの連載「そんなふう」を書籍化した、川内倫子『そんなふう』がナナロク社より今秋発売予定。
タイトル | 『as it is』 |
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出版社 | |
出版年 | 2020年9月中旬 |
価格 | 3,000円+tax |
仕様 | ソフトカバー(フランス装)/230mm×180mm/144ページ+テキスト差し込み18ページ |
URL | https://www.torchpress.net/product/2125/ |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。