イギリス人写真家、シャーリー・ベイカーの写真集『SHIRLEY BAKER』。編集は、ライター、キュレーターのルー・ストッパードによる。
作者が初めて自分の写真を現像したのは8歳の時、イングランド北西部の街サルフォードにある両親の家の「石炭置き場の暗がりで」。この時から記録写真にのめり込んでいったベイカーは、1950年代から2000年という長いキャリアを通じて膨大な数の作品を撮り続け、高く評価されている。
本書の編集を手掛けたストッパードは、当時としては珍しい女性の視点から見た戦後の生活の詳細な記録をこの1冊の本にまとめ、マンチェスターやサルフォード、ブラックプールの通りを撮った比較的よく知られている作品にイギリスからフランス南部、イタリア、果ては日本を舞台とする未発表の写真を組み合わせ、一風変わった世界の概観を提示した。そこかしこにちりばめられたおかしみのある場面が、イギリス人独特のエキセントリックさを強調している。普通の生活の中に訪れる機知や温かみが光る瞬間に全ての注意を向けることで、ベイカーは変わりゆく風景、ファッション、写真のスタイルやトーンが織りなす一つの世界を作り出した。
タイトル | 『SHIRLEY BAKER』 |
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出版社 | |
出版年 | 2019年 |
価格 | 7,000円+tax |
仕様 | ハードカバー/230mm×240mm/128ページ |
URL | https://ja.twelve-books.com/products/shirley-baker-by-lou-stoppard |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。