アメリカ人アーティスト、バック・エリソンの初作品集『Living Trust』。
本書に収録されているイメージの多くは、慎重に構成されたシナリオに沿って、写真というものがどのようにして差別を永続させているのかを探求している。作者に雇われたモデルや役者はコマーシャルや広告でよく見かけるような典型的な白人に扮しており、またいくつもの写真のルールの境界線を打ち壊すことによって富裕層の習性に対するフェティシズムや拒絶を越え、より流動的で複雑な本質を表現している。
多様な写真のスタイルを用い、さまざまな連想を散りばめて制作された本作は、正当性と幸福の探求が美化され、内面化され、商品化されている国、W.A.S.P.が支配するアメリカの人類学ともいえるだろう。
タイトル | 『Living Trust』 |
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出版社 | |
出版年 | 2020年 |
価格 | 6,800円+tax |
仕様 | ハードカバー/250mm×320mm/132ページ |
URL | https://www.twelve-books.com/products/living-trust-by-buck-ellison |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。