ディオールが3月8日の国際女性デーに、写真集『Her Dior: Maria Grazia Chiuri’s New Voice(彼女のディオール: マリア・グラツィア・キウリの新たな表明)』を発売した。このアンソロジー写真集には、女性のパワーと美しさをたたえる魅惑のファッション写真が集まっている。
写真集の顔となる表紙は“We Should All Be Feminists(私たちは皆フェミニストであるべき)“と強いメッセージがレタリングされたTシャツだ。ディオールというと煌びやかなドレスのイメージがあるかもしれないが、このTシャツこそがマリア・グラツィアのディオール・アティチュードを象徴している。
現在ディオールのウィメンズラインを率いるマリア・グラツィア・キウリは2016年にアーティスティック ディレクターに就任以来、以前にも増して女性のライフスタイルに寄り添ったディオールを描いてきた。彼女はディオール初の女性ディレクターであり、女性アーティストやクリエーターと共にコレクションやポッドキャストなどのプロジェクトをコラボレーションしている。ダイバーシティが叫ばれる現代において女性のパワーを信じ、女性の地位向上を謳っているのだ。
デビューとなる2017春夏 プレタポルテ コレクションにおいて、Tシャツという最もカジュアルなウェアをオートクチュール(高級注文服)発祥であるディオールのファッションショーに持ち込み大変な喝さいを浴びた。そこにはこの写真集表紙のスローガンが掲げられ、これからのディオールはより女性に寄り添い、彼女たちとともにあるということを世界へ発信したのだ。以来このステートメントTシャツはディオールのアイコンアイテムとなる。そのため表紙にこのTシャツを据えるのは変わることのないマリア・グラツィアの意志を感じさせるのだ。
写真集には、サラ・ムーンやベッティナ・ランス、ヴァニーナ・ソレンティらマリア・グラツィアが選出した33名の女性写真家のディオール・ショットが収録される。各写真はディオールが発行する『Dior magazine』やクリエイティブなファッション誌『TANK』『Purple』などに掲載されたもの。ディオールを着用した160点はポートレートあり、モノクロあり、アブストラクトありの多彩な一葉たち。華麗、シャープ、柔和、強靭、ファンタスティックなど様々な表情を見せるフェミニンなマリア・グラツィア・キウリのディオールは女性を表現していることと同位と感じさせてくれる。
東京・銀座のハウス オブ ディオール ギンザにて販売。13,000円(税別)。女性の女性による女性のための美しい写真集を堪能してほしい。
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。