女優・夏帆の30代に向けて羽化する様子を、写真家・石田真澄が二年間追い続けた写真集『おとととい』が4月9日(土)に発売された。
撮影を担当した石田は独学で写真を学び、雑誌『GINZA』や『POPEYE』で活躍するほか、2018年には「カロリーメイト」の広告クリエイティブに当時19歳で抜擢されるなど、異例の実績を持つ現在23歳の若手写真家の急先鋒。
「おとととい」とは、石田が子どもの頃から使っている「一昨日の前の日」という意味の言葉。イノセントでどこかノスタルジックな響きのする言葉を写真集のタイトルに据えた。石田の写真の創作手法は、日常の光景を撮り続けたスナップショットを集積させるというものが中心。本写真集では、夏帆の日常を、石田の目を通して追い続けた。ごく普通の毎日が、石田の手によって瑞々しく、ダイヤの原石のようにキラキラ輝く。
撮影は、二年間の時間をじっくりかけて行われた。被写体・夏帆との距離がだんだんと近づいていく。旅行に行ったり、ふとした散歩の様子を撮影したり。ついには、夏帆も意識することができない、寝顔の様子をとらえるまでに。呼吸を合わせて、生活するように、空気のように絶妙の距離で撮影された写真は、撮り手と被写体の化学反応によって、思ってもないシーンを生み出し、そのときだけの特別な1枚1枚になっていった。映し出されるのは、余分なものをそぎ落とし、より純粋な存在として映し出される、ただの「夏帆」だ。愛おしさを覚える光や刻々と移り変わる繊細な瞬間をとらえ、唯一無二の魅力を放ち、言葉では表現しきれない、たった一瞬現れた夏帆の感情のゆらぎが確かにそこには写っている。
タイトル | 『おとととい』 |
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出版社 | SDP |
出版年 | 2022年4月9日(土) |
価格 | 3,520円 |
仕様 | A4変形/120ページ |
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