2006年にTaka Ishii Galleryより1000部限定で刊行され、絶版となっていた畠山直哉の作品集『A BIRD BLAST #130』がroshin booksから新装復刊された(6050円)。
「BLAST」シリーズは畠山の代表作。約20年にわたり採石場の発破の瞬間を遠隔操作で撮影したシリーズだ。人が立ち入ることのできない危険地帯にカメラを設置し、爆発の刹那を記録するという独自の手法は、世界的に高い評価を得た。その長い制作過程のなかで、畠山は現像後のコンタクトプリントに、意図せず写り込んだ一羽の鳥を発見する。『A BIRD』は、爆発の只中を飛び続ける鳥の、わずか数秒間の出来事のみで構成された写真集。偶然性と必然性が交差する象徴的な瞬間を捉えた作品として、「BLAST」シリーズにおける重要な位置づけを占めている。
