撮影=上村可織
編集=小山和淳
2021年1月11日の原美術館の閉館まで、残りわずかとなった。もはや説明する必要もないだろうが、1938年に建築家・渡辺仁の設計で建てられた実業家・原邦造の私邸が、戦後GHQに接収された時期なども経て、1979年に私設美術館としてオープン、日本の現代アートを牽引する存在として、数々の心に残る展覧会を開催してきた。ここで、新しいアーティストを知り、現代アートに開眼したという人も少なくないだろう。
多くのアートファンに愛されたこの美術館が約40年の歴史に幕を降ろす前に、一人でも多くの観客にもう一度訪れて、その目に焼き付けてもらいたい。しかし自由な移動が叶わないこのコロナ禍の時期だからと、今回、最後の展示となる「光―呼吸 時をすくう5人」展をIMA ONLINEが動画におさめることを許された。
今井智己、城戸保、佐藤時啓、佐藤雅晴、リー・キットの5名による写真表現やアニメーション、インスタレーションといったさまざまな表現で、構成された最後のグループ展だが、それぞれのアーティストなりの視点で社会を見つめた作品一点一点が、原美術館の私的な空間や流れる時間と共鳴しながら、見る者に自らの心の鏡に向かい合う内省の豊かなひとときを与えてくれる。
この映像が時空を超えて、原美術館の残像として遺っていくことを願って。
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会期 | 2020年9月19日(金)~2021年1月11日(月・祝) |
会場 | 原美術館(東京都) |
時間 | 11:00~16:00(土日祝は11:00〜17:00)*入館はWebサイトからの事前予約制 |
休館日 | 月曜(9月21日、11月23日、1月11日を除く)、9月23日(水)、11月24日(火)、2021年12月28日(月)〜1月4日(月) |
料金 | 【一般】1,100円【大高生】700円【小中生】500円 |
URL |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。