Kanade Hamamoto
注目作家の作品を毎日配信!第82弾は濵本奏
「midday ghost」
闇夜に出るはずの幽霊が、もしも白昼堂々現れたら、太陽の光を透かして眩しいのではないかと思うことがあります。幽霊は人の形をして現れるものではありません。私は、現実に紛れこむ非現実的な一瞬のことを幽霊として考えています。私にとって写真を撮ることが、その一瞬、すなわち真昼の幽霊をつかまえる方法です。実際にこの世にあるものの、その輪郭が曖昧な、実体を持たない光景たちが「midday ghost」です。何かを見つめるとき、いつしか自分の身体を置き去りにした感覚に陥るほどの没入感を味わうことがあります。「midday ghost」を見つめる、みなさんの身体も透き通ればうれしいです。