小松浩子による映像作品上映会「SILENT SOUND」が、8月14日(土)まで恵比寿・MEMにて開催中。
映像の内容は、3つのライブ演奏を小松が現場で8mmカメラで撮影したものを編集したもので、3台の8mm映写機を使い上映。フィルムをループするメカニズム自体が画廊空間全体に拡大され、各映写機から吐き出された8mmフィルムは、展示空間を大きく横切って走る。それらのフィルムは、展示壁面に固定された滑車を通ってまた映写機に取り込まれることで、7〜8分の映像が繰り返し上映される。ライブ演奏の記録にもかかわらず、無声映画であり、そういう意味で、通常のドキュメンタリーではなく、工業地帯を主題にしたほかの小松作品同様、名前を剥ぎ取られた抽象的な光景を扱った実験映画。ライブコンサートの要である音ばかりか、演奏者、場所、時代など、イベントを特定するさまざまな要素が取り払われる。闇の中でときどき光るシーケンサーとそれらをつなぐ大量のコード、それらを操作する人影、ステージのバックに投影される映像等が交錯した光景が、8mmフィルムが縦横無尽に走る空間の中に映し出される。
また、NADiff A/P/A/R/T 1FのWindow Galleryでも小松作品が展示中。
タイトル | 「SILENT SOUND」 |
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会期 | 2021年8月6日(金)~8月14日(土) |
会場 | MEM(東京都) |
時間 | 13:00~19:00 |
定休日 | 月曜 |
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