19 May 2022

「撮影する」行為を拡張し、オブジェを用いて個人的な記憶を表現する、
竹久直樹の個展「スーサイドシート」

19 May 2022

AREA

東京都

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スーサイドシート

新宿歌舞伎町のアートスペース・デカメロンでアーティスト・竹久直樹の個展「スーサイドシート」が5月22日(日)まで開催中。

竹久は、主にソーシャルメディア普及後における写真を扱いながら撮影を行っている。4年ぶりの個展となる本展は、作品制作過程に潜む記憶に関係するさまざまなオブジェを、写真作品としてプリント作品と同質に扱い、個人的な記憶を展覧会という場で表現する。竹久が撮影時に重要としているのは、「写真を撮影するためのロケーションまで行く道中の車内でのあれこれ」というプロセスである。免許がない竹久は、スーサイドシートと呼ばれる事故時の死傷率が最も高い助手席に座り移動していた。移動によってまるで幽体離脱のようにあらゆる既存の枠組みから離れていくことは、作家にとっての「撮影する」という言葉に集約されていく。いまはもう廃車になってしまった自動車と、この展覧会によって再会を果たすことで、「撮影する」ことが再び動き出すだろう。

また、今回の展示は「新宿流転芸術祭」の一部でもある。新宿区歌舞伎町と代々⽊にある会場を中⼼とする「新宿流転芸術祭」は、異なる領域で活躍する3名のアーティストによる個展を2部制に分け展開される。参加者・鑑賞者だけでなく作家と作品の展覧会場をも循環させ、その連環による動的な作⽤が認識の弛緩を生じさせることを目的としている。よって本展は5月28日からデカメロン1階のショーイングスペースに会場を移動し、展覧会は流転していく予定。独自の視点で写真表現を拡張する本展をお見逃しなく。

タイトル

「スーサイドシート」

会期

2022年4月29日(金)〜5月22日(日)

会場

デカメロン(東京都)

時間

17:00〜26:00

入場料

500円

休廊日

月曜

URL

https://www.shinjukurutengeijutsusai.com/

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