「『前衛』写真の精神:なんでもないものの変容 瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄」展が、5月21日(日)まで千葉市美術館にて開催中。
2023年は、瀧口修造生誕120年、阿部展也生誕110年、大辻清司生誕100年、牛腸茂雄没後40年であり、4人の作家にとって節目の年でもある。本展では、4人の作品とそれぞれの交流を辿りながら、「前衛」写真のはじまりであるウジェーヌ・アジェから、1960 年代後半から 70 年代前半にかけて流行したスナップショット的な「なんでもない」写真(コンポラ写真)まで、約270点の作品で構成されている。
本展は、1930年代、技巧的な前衛写真が活発に発表される中で瀧口が語った、写真におけるシュルレアリスムとは「日常現実のふかい襞のかげに潜んでいる美を見出すこと」という思想をひとつの軸としている。阿部は瀧口とともに1938年に「前衛写真協会」を立ち上げ、街の風景にカメラを向けた。瀧口と阿部に強く影響を受け、交流もあった大辻は「なんでもない写真」と題したシリーズを手掛けた。そして、大辻の愛弟子でもあった牛腸は、「見過ごされてしまうかもしれないぎりぎりの写真」という自身の言葉通り、独自の視点で周囲の人々や風景をとらえ、コンポラ写真を牽引する代表的な存在となった。
4人の作家の思想や作品は、前衛写真として想起される技巧的なイメージを超えた「前衛」の在り方を示した。戦前から戦後、そして現在まで引き継がれる「前衛」写真の精神を見つめることができるだろう。
タイトル | 「『前衛』写真の精神:なんでもないものの変容 瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄」 |
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会期 | 2023年4月8日(土)〜5月21日(日) |
会場 | 千葉市美術館(千葉県) |
時間 | 10:00~18:00(金、土曜は20:00まで/入場受付は閉館の30分前まで) |
休館日 | 4月17日(月)、5月1日(月) |
入場料 | 【一般】1,200円(960円)【大学生】700円(560円)【小・中学生】高校生無料 |
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