デニス・モリス写真集『Colored Black』が、HeHeより刊行された。
9歳より写真を撮りはじめ、13歳にしてボブ・マーリーにその才能を認められてから、以降、セックス・ピストルズやパティ・スミスなど名だたるアーティストのアイコニックなポートレイト写真で知られる英国人写真家、デニス・モリス。
本書は50年以上にもおよぶキャリアの最初期、10代で撮った写真を中心に構成され、自身が育ったロンドンのブラック・コミュニティーの日常風景や、一枚のシーツと借り物の照明で自作した簡易スタジオでのポートレイト、サウンドシステム・カルチャーや黒人解放運動の現場など、コミュニティーが持つ貧困や困難、強さやプライド、スタイルのクールさなどがありのままに写し出されている。また、モノクロの写真をあらたに彩色したカラー作品には、デニスの「色に惑わされないで」というメッセージが込められている。これは、1960~70年代のアフリカ系イギリス人の年代記ともいえる写真集である。
カラード(有色人種)と呼ばれた後に、私はブラック(黒人)と呼ばれるようになった。いつの日か、分け隔てなく誰もが人間と呼ばれる日が来るのだろう。―デニス・モリス(本文より)
タイトル | 『Colored Black』 |
---|---|
出版社 | |
出版年 | 2023年4月 |
価格 | 3,850円 |
仕様 | 257mm×188mm/112ページ |
URL |