六本木のPOST-FAKE projectsでは、築山礁太、村田啓、高橋臨太郎によるグループ展「EENT」を開催中。「End Evening Nautical Twilight(航海薄明)」の頭文字をとったタイトルは、空が薄明るい・薄暗いタイミングを示しているとのこと。
築山は、この言葉をスナイパーが目視で観測できる限界の明るさーーこちらからは標的を認識できるが、標的からはこちらを認識できないことで標的を狙う際の絶好のタイミングーーとしてとらえ、超望遠レンズを使用した風景写真とセルフポートレイトで構成された新作を発表している。透過や反射、屈折など光学的な現象を操作し、複数の視界や異なるスケールの間を跳躍しようと試みる作風で知られる村田は、今作では、薄明の柔らかい光の中で輪郭がぼやけた被写体、影、そこに写り込むイメージの関係性を探求した。高橋は、幼少期に体験したある目線にまつわる作品を発表している。幼い頃、乗馬した母親に抱かれながら見た朧げな阿蘇山の景色が、まだ曖昧だった世界との間にもう一つの焦点を与えてくれたという高橋は、その経験で得た視点を自身の身体を再定義する馬の目線として考え、作品へと展開している。
3人の作家に共通するのは、それぞれが俯瞰した視線を投影しながら作品を制作している点であり、本展ではそれらの視線を「航海薄明」の中に浮かび上がらせている。
タイトル | 「EENT」 |
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会期 | 2023年5月26日(金) 〜 |
会場 | |
時間 | 13:00〜20:00 |
休館日 | 月火水曜日 |
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