東京・神宮前のThe Massにて写真家ヴィヴィアン・サッセンの個展「Myriads」が2026年9月5日から11月8日まで開催される。サッセンにとって国内では2年ぶりとなる個展で、日本初公開となる未発表作品も披露される。
1972年オランダ・アムステルダム生まれのサッセンは、幼少期をアフリカで過ごした経験に根差した鮮烈な色彩感覚と、幾何学的な構図、身体を抽象化する表現で独自の写真世界を築いてきた。自身のルーツであるケニアを撮影した『Flamboya』(2008年)、光と影をテーマとした『Umbra』(2014年)、女性のエネルギーに焦点を当てた『Of Mud and Lotus』(2017年)などの写真集でも知られる。
一方で、ミュウミュウやルイ・ヴィトン、ディオールなどのキャンペーン、『VOGUE』『Purple』『Dazed & Confused』といった雑誌でも活躍。サッセンにとってファッションとアートは対立するものではなく、商業写真で培った色彩や構図の感覚を作品へ、アートの視点をクライアントワークへと還流させ、その往還から固有の視覚言語を生み出してきた。
2011年にはニューヨーク近代美術館(MoMA)の「New Photography」、2013年には第55回ヴェネツィア・ビエンナーレに参加。2023年にはパリのヨーロッパ写真美術館(MEP)で大規模な回顧展が開かれ、日本では2024年のKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭で大規模個展を開催した。
今回の「Myriads」では、未発表作品とともに、長年継続して制作しているシリーズ「Frau Holle」を紹介。キャリアを振り返る回顧展ではなく、現在進行形で続くサッセンの探求を切り取る構成となる。大判プリントによって際立つ色彩や質感、作品同士を並置することで生じる連想や対話など、写真集やデジタル画面とは異なる身体的な鑑賞体験が期待できる。
タイトルの「Myriads」は「無数」を意味する言葉。サッセンはその言葉に、万華鏡のように広がる場所や顔、生命、塵、そして「写真がもたらす、尽きることのない可能性」を重ねている。
| タイトル | ヴィヴィアン・サッセン「Myriads」 |
|---|---|
| 場所 | The Mass(東京都渋谷区神宮前5-11-1) |
| 会期 | 2026年9月5日(土)〜11月8日(日) |
| 時間 | 12:00〜19:00 |
| 休み | 月・火曜日 |
| 料金 | 無し |
| URL | http://themass.jp/ |
